フジテレビ復活の起爆剤となるか?異端の演出家・鈴木善貴が仕掛ける「令和バラエティ」の限界突破
フジ テレビ 鈴木 善貴という名を聞いて、テレビ業界の地殻変動を感じない者はもういないだろう。『アウト×デラックス』や『ホンマでっか!?TV』、そして近年の『FNS27時間テレビ』のキーマンとして、彼がバラエティ番組に持ち込んだ「毒とリアル」は、停滞する地上波に風穴を開け続けている。
視聴率至上主義から配信の再生回数(TVer)重視へとシフトする過渡期において、フジ テレビ 鈴木 善貴が提示する「テレビでしかできない悪ふざけ」は、ネット動画に慣れ親しんだ若者層をも惹きつけて離さない。
予定調和を破壊する「アウト」な演出論
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鈴木の真骨頂は、予定調和の徹底的な破壊にある。台本通りに美しく進む番組など、今の視聴者には退屈でしかない。彼が手がける現場では、常に「ハプニング」や「想定外の沈黙」が歓迎される。
かつて深夜枠を揺るがした『アウト×デラックス』で見せた、世間の常識から逸脱した人々への温かくも容赦のない眼差し。それは、単なる晒し者にするのではなく、人間の本質的な面白さを引き出す装置だった。綺麗にまとまった今のテレビに対する、彼なりの強烈なアンチテーゼがそこにはある。
27時間テレビで見せた「お笑い純度」への回帰

近年の『FNS27時間テレビ』の復活劇も、彼の功績抜きには語れない。感動の押し売りや、お決まりのマラソンフィナーレをあえて排除し、徹底的にお笑いに特化した構成。
千鳥やかまいたち、ほしのディスコら実力派芸人たちが限界ギリギリで戦う姿は、かつて日本中が熱狂した「狂気と熱量」に満ちていた。視聴者はテレビに冷めているのではない。ただ、本気でバカをやっている大人たちが見たかったのだ。鈴木はその飢餓感を誰よりも敏感に察知していた。
配信時代における「テレビ屋」としての生存戦略

テレビの価値が揺らぐ今、TVerでの再生回数は番組の命運を握る。しかし、鈴木はスマホの小さな画面に最適化されたコンテンツばかりを作るつもりはないらしい。
むしろ、大画面で家族や友人と「おいおい、これ大丈夫か?」とツッコミを入れながら見る、テレビ本来のグルーヴ感を信じている。ネットの炎上を恐れるあまり無難な番組作りへ逃げる制作者が多い中、彼は「ギリギリのライン」を攻め続ける。その攻防戦こそが、視聴者を惹きつける磁力となる。
奇才が惹きつける芸人たちとの信頼関係
芸人からの信頼も厚い。鈴木の番組では、芸人が「守り」に入ることが許されない。しかし、それは決して理不尽な無茶振りではなく、彼らの魅力を最大化するための緻密な計算の上に乗っている。
ある中堅芸人は「鈴木さんの前では、ダサい嘘がつけない」と漏らす。演者の素顔を剥ぎ取り、むき出しの感情を笑いに変える。このヒリヒリするような関係性こそが、画面越しに伝わる熱量の正体だ。
2026年のテレビ界で彼が目指す次のフロンティア
2026年、テレビを取り巻く環境はさらに複雑化している。AIによるコンテンツ生成や、個人の好みに細分化されたアルゴリズム。その中で、鈴木善貴が仕掛ける次の一手は「予測不可能なライブ感」のさらなる追求だ。
作り手の体温が伝わる、泥臭くも愛おしい番組。彼がカメラの向こうに見据えるのは、数字としての視聴率ではなく、画面の前で腹を抱えて笑っている一人の人間の姿に他ならない。フジテレビの黄金期を知る世代にも、テレビをほとんど見ないZ世代にも、彼の「悪だくみ」は届き始めている。 (出典: フジ テレビ 鈴木 善貴(Yahoo!ニュース))